アラウンド・チャイナ

ガイドブックにはあまり載らないニッチな中国旅行指南

脱中華色を求めて厦門へ!欧米の景色を求め、いざコロンス島へ!

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コロンス島・日光岩からの眺め

 長らく中国にいると、突然、中華っぽくない所に行きたくなる。外国に行くのが手っ取り早いが、時間もお金も足りない時にはそうはいかない(もっとも外国に行っても、例えばマレーシアのペナンなど、ほとんど中国と一緒の場所もある)。そんな時は、中華色が薄そうな場所を探す。となると内陸の都市はほぼ全滅で、狙いは沿岸部の都市。キーワードはかつて租界が形成されていたか否かだ。上海近郊で言えば、そもそも上海が租界だったし、その近くだと寧波もそうであった。

www.morientes.jp

 そして、いつかは行ってみたい場所があった。厦門(アモイ)である。厦門の疎開はコロンス島(中国名は鼓浪嶼(gǔ làng yǔ;グーランユー)という)という島の中に作られた。香港でいう、香港島みたいな場所なのである。聞くところによると、島内はまるでヨーロッパのうようなオレンジ屋根の家が立ち並び、「ピアノ島」という名が示すように常にピアノの音色が島のあちこちから聞こえてくる、らしい。素敵じゃないか!ちっとも中華っぽくないじゃないか!

 ということで中華色から逃れるためコロンス島に上陸すべく、厦門に向かった。コロンス島へは、輪渡碼頭(lún dù mǎ tou:ルンドゥーマートウ)、その名もフェリーターミナルというところからアクセスする。ターミナルに着くと、そこにはおびただしい数の中国人観光客。…ちょっと嫌な予感がする。そして向かって来たのは、思いっきり中国工商銀行のロゴが入った船。…そこそこ嫌な予感がする。

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コロンス島と厦門を結ぶフェリー

 いやいや、上陸すれば世界観が一変する。そう信じて乗船。島までは10分ほどの短い旅。若干、雰囲気は香港のスターフェリーに近いものがある。

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フェリー乗り場から島を望む。近いので、結構雰囲気がわかる

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船上から厦門市内を見る。なんか香港みたいな光景

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あっという間に島へ到着。期待に胸膨らませ下船

 さて、島に着いてさえしまえば、別世界が広がる!と信じていた僕は実にあまかった。なぜなら、上陸して最初に目にしたのは、紛れもない中華の世界観だったからだ!

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あれれ、夢の国に来ちゃったの?っていうかクオリティ低すぎだろ

 僕を出迎えて来れたのは、等身がおかしいディ○ニーのキャラクターたち。なんで、こんな仕打ちを…。

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 気を取り直して歩き続けるも、目にするのは、普段よく見る風景。っていうか、ピアノの音なんか1mmも聞こえないんですが。

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色が茶色いだけで、人も物も安定の中華色

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たまにこういう古い洋館がある(ホテルのようだが、絶対なんか出そう)

 ふらふら歩き続けること1時間くらいか。ようやくコロンス島を代表する観光地・日光岩に到着。この上からコロンス島の光景を一望できるらしい。

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ちっとも欧米っぽくないコロンス島を代表する観光地

 結論から言えば、日光岩は素晴らしかった。島内は高い建物がないので(おそらく建築基準が定められている)、パーフェクトな360度ビュー。汚い家だと思っていたが、上から見ると、確かにオレンジ屋根で南欧っぽい雰囲気。少なくともマカオよりもキレイで、中華っぽくない。

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厦門市内を望む。この市街地のある島の向こうが台湾(当然、見えない)

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こちらは南側。眼前に南シナ海が広がる

 この景色を見るためだけでも行く価値はあると思う。ターミナルにネズミがいなければ、もっと気分は盛り上がっただろうに。

 ちなみにコロンス島はピアノ島の別称のほか、猫の島という別名もある模様。島のあちこちで猫がみられるという、猫好きにはたまらない島なのだ。

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黒猫餐庁なる、猫をモチーフにした喫茶店

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ようやく子猫を一匹発見。よっぽどうちのそばの方が野良猫が多い

 ということで、コロンス島は上から見ると素晴らしかったが、ピアノの音色も猫もほとんど目や耳にすることができなかったことだけは、きちんと伝えておきたい。

 

 <DATA>

鼓浪屿

交通:厦門駅、梧村車からバス127路または116路で輪渡郵局下車、徒歩1分(70m)で輪渡碼頭へ。輪渡碼頭からはフェリーでコロンス島へ。約7分

料金:8元

時間:6:45-24:00

goo.gl

 

<今日の中国語>

钢琴(gāng qín)ガンチン:ピアノ

猫咪(māo mī)マオミー:猫、猫ちゃん

米奇(mǐ qí)ミーチー:ミッキーマウス

 

 

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