孫悟空の故郷・連雲港へ。花果山には悟空の子孫がいっぱいいた!
このブログの趣旨は「ニッチな観光スポット紹介」ということで、あえて触れなかったのであるが、昨日まで紹介していたトルファンの有名な観光スポットとして「火焔山」がある。夏には50度を越えることもある恐ろしい場所だが、ここは「西遊記」の舞台として有名。孫悟空が涼しさをもたらす芭蕉扇を巡り、牛魔王と戦った場所とされている。
同じく「西遊記」ゆかりのスポットが、トルファンから遥か東にもある。連雲港(lián yún gǎng:リェンユンガン)という、日本人にはあまり馴染みのない名前の街であるが、くしくもシルクロードからカザフスタン、ロシアを経て、ベルリンに至るアジア横断鉄道の発着地でもある。
この連雲港にあるのが、孫悟空が仙石から生まれたとされる花果山(huā guǒ shān:ファーグォシャン)だ。
なお、西遊記において花果山は「東勝神州は傲来国の沖合にうかぶ火山島」にあると記されており、島でもなんでもない連雲港が当てはまるとはとても思えないのであるが、中国では孫悟空生誕の地としてすっかり定着している。ま、確かに連雲港は中国の東にあり、花果山は江蘇省で最も高い山であり(624.4m)、さらには作者とされる呉恩承がやはり江蘇の生まれ(周恩来の出身地としても有名な淮安という街)であることから、この場所が適当であると判断されたのだろう。ちなみに呉恩承が連雲港で「西遊記」を書き上げたというトンデモ説もあるが、そもそも呉恩承が作者であることすら怪しいため、信憑性は低いと思われる。
さて、その花果山であるが、市街地のすぐ東側にある。
遊2路という旅行用路線で乗り換えなしで行けるので、非常にアクセスが便利だ。
さて、いよいよ山道かと思っていたら、みな山門をくぐったところに止まっているマイクロバスに吸い込まれていく。なんてことない、山頂まで車で行けるのだ。道理でみな登山にしては軽装だと思った。
ということで、花果山の山頂は孫悟空の子孫がいっぱい。ここの猿、よほど観光客に慣れているのか近寄っても逃げないし、日光の猿のように攻撃もしてこない。というか、あたかも人間など存在していないかのように超然と振る舞っている。ま、確かにこれだけ数が多いと、猿がいても、いちいち反応しなくなるよな。
しかし、これだけ至近距離で猿を見たのは初めてだし、サファリパークよりおもしろいかも。
ちなみに花果山は猿以外にも見所がいっぱい!したがって明日は、このブログ初となる後編をお送りする予定だ。乞う、ご期待!
<PR>この機会に西遊記を読破しよう!
<DATA>
花果山
交通:連雲港駅からバス遊2路で花果山景区下車(連雲港までは飛行機か電車、長距離バスでアクセス)
時間:7:00-17:00 ※12月-2月は8:00-16:00
料金:90元
なお日本語の公式サイトあり。ちょっと読みずらいけど詳しくわかるぞ!
<今日の中国語>
公仔(gōng zǎi)ゴンツァイ:ぬいぐるみ
猴子(hóu zi)ホウズ:猿
爬山(pá shān)パーシャン:山登り
长途汽车(cháng tú qì chē)チャントゥーチーチョー;長距離バス(深夜バス)
↓ ランキングに参加してます。よろしければクリックを