地球は広い！何もない酷暑のトルファン・クムタグ砂漠で我思う
残暑お見舞い申し上げます。
嫌な暑さが続き、すっかり何もやる気の起きない今日この頃（ブログ更新だけで精一杯）。日本の暑さはヨーロッパに比べ、ジメジメしていて過ごしずらいと言うが、中国の場合はといえば、日本同様にジメジメしている上に、後を引く（夜になっても暑さが続く）。特に内陸に行くに従って、その傾向は強くなる。
そんな中国の中でも特に暑いことで有名な場所を「中国四大かまど」と呼ぶ。そのうちの３つ、南京、武漢、重慶はいずれも長江沿いにあり、周りを山が囲んでいる、いわゆる盆地。さぞ暑かろうと思い、iPhoneの「天気」で調べてみた。
かまどなのに、東京より涼しいなんて…。さて、「四大」かまどというから、実はもう一カ所ある。場所は前出の３都市よりずいぶん場所が離れている。新疆ウイグル自治区のトルファンだ。
さすが、かまど！ひどい日になると44度を記録。体温計でこの温度が見たら、即、走馬灯が駆け巡るレベルだ。
というわけで、この時期のトルファンなんて行くもんじゃないのであるが、今回はトルファンの中でもとっておきの暑い場所を紹介する。庫木塔格沙漠（kù mù tǎ gé shā mò：クムタグシャーモー）だ。
沙漠は、字を見てわかるように砂漠のこと。その広さは2万2000㎡で、今も広がり続けているのだという。
クムタグは正確にはトルファンではなく、お隣の鄯善（shàn shàn：シャンシャン。日本では「ピチャン」という）に位置し、衛星写真で見ると、まさに駅前に砂漠が広がる様子がわかる。
さて、シルクロードの砂漠といえば、月牙泉が有名だが、人気観光地・敦煌にあるということに加え、駅からのアクセスの良さも手伝って、ある意味観光ナイズされすぎているというきらいがある。確かにラクダに乗って砂漠を歩くのは楽しいが、その横をバギーがぶっ飛ばしているのを見たりすると、やっぱり興ざめしてしまう。
その点、コムクド砂漠はなんせアクセスが悪いので、あまり人の手が入っていないのが魅力。本当に何もないのだが、砂漠が故に何もないのがいいのだ。観光客が固まっている箇所は無論、あるのだが、ちょっと歩いて離れれば、これだけ広いのだから気にならなくなる。そして、人のいない方を向けば、地平線の彼方にまでただただ砂漠が広がっている。そこに地球の雄大さに圧倒されるし、ちっぽけな自分という存在に気づき、ちょっぴり怖くなる。こうした感情は月牙泉では得られないものだ。
確かにアクセスは悪いが、それでも手付かずの砂漠を日帰りで気軽に行けるのは大きな魅力。またトルファンで車をチャーターしても、存外安い価格で連れて行ってくれる（要は交渉次第）。トルファンに行く機会があれば、ぜひスケジュールに組み込んで欲しい。
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＜DATA＞
库木塔格沙漠
交通：鄯善北（ピチャン北）駅よりタクシーで約10分（10km）。「我要去库木塔格沙漠景区（wǒ yào qù kù mù tǎ gé shā mò jǐng qū：ウォヤオチュクムタグシャーモージンチュ）」と伝えれば良い。
時間：8:00-20:30 ※10/21-4/20は9:30-18:30
料金：30元
＜今日の中国語＞
热死（rè sǐ）ラゥスー：くそ暑い。最後に「了」をつけて叫ぶようにいうと中国人っぽい
打车（dǎ chē）ダーチェー：車を手配する。タクシーでもチャーター車でも使う。車を探したいときは「打车的地方在哪里？（dǎ chē dì fāng zài nǎ lǐ：ダーチェーダディーファンザイナーリー）」でいける。
骆驼（luò tuo）ルオトゥオ：ラクダ。「有没有骑骆驼？（yǒu méi yǒu qí luò tuo：ヨウメイヨウチールオツゥオ）」＝乗れるラクダはいますか？と聞けば、あれば乗り場を教えてくれる。
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