アラウンド・チャイナ

ガイドブックにはあまり載らないニッチな中国旅行指南

中国版維新の息吹を感じに行く!辛亥革命武昌起義記念館を訪ねよう

 

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辛亥革命武昌起義記念館

 黄鶴楼を起点に北西に進めば、武昌と漢口を結ぶ中華路碼頭に着くが、それとは真逆の南東に進むと孫文の石像とその背後に赤茶色のレトロな建物が見えてくる。この建物、通称「紅楼」は、かつて清政府の湖北諮議局が置かれ、その後、中華民国湖北軍司令部(正式には鄂軍都督府。鄂とは湖北省のこと)となった場所だ。今では「辛亥革命武昌起義記念館(xīn hài gé mìng wǔ chāng qǐ yì jì niàn guǎn:シンハイガゥミンウーチャンチーイージーニエングアン)」として、一般に開放されている。

 1911年10月10日、この地で武昌起義が起こり、武昌と漢陽を占領(当時の漢口は租界だったから実質、武漢全土を占領)。中華民国建国が高らかに宣告された。ちなみに台湾では今も10月10日は双十節とよび、建国を祝っている(横浜中華街では毎年パレードが行われる)

 孫文の像が立ってはいるが、孫文本人がこの地で武昌起義を先導したわけではない。当時の中国は中国全土に革命団体があり、頻繁に各地で起義が発生していた(その大半は失敗し、指導者たちはことごとく処刑された)。孫文も早くから指名手配されており、海外に亡命。武昌起義が起こった際は、シンガポールにいたと言われている。

 さて、武昌起義の詳しい内容はウィキペディアに譲るとして、博物館についてレポートしよう。まず嬉しいのは入場料が無料だということ。ただし身分証を提示しなければならないとある。僕が行った際は、名前と身分証明書番号を記入すればいいだけだったので適当な中国人っぽい名前と適当な番号(身分証明書番号は規則性があるので、知ってれば適当にでっちあげることができる)を書き込んで入場してしまった。時代が変わり、身分証の提示が必要であればパスポートを提示すれば入場できるようだが、こういう革命系の施設で日本のパスポートを出すのは、ちょっと勇気がいる(特に武漢は反日感情が比較的強めな街なので)。

 

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 博物館は、辛亥革命武昌起義史跡陳列ゾーンと、鄂軍都督府旧址復元陳列ゾーンの2つに分かれている。まずは、辛亥革命武昌起義史跡陳列ゾーンから。

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孫文を中心に革命家たちがお出迎え

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やっぱり中国の革命系施設って、こういう展示になりがち

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ひたすらジオラマで革命の様子を再現

 続いて、鄂軍都督府旧址復元陳列ゾーンへ。

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会議室。1912年4月に武官を訪れた孫文がここで演説したという

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民政部。行政に関する仕事を行なった場所

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軍令部。先ほどの民政部と参謀部、軍務部の4つが最初に設置された

 中国の革命関連施設は正直、ロバガンダが過ぎるので敬遠しがちだが(しかも共産党とは全く関係のない施設なのに)、ここは清代からある建物ということで一見の価値はあると思う。タダで見られるので、黄鶴楼に行く際は足を運ぶのをオススメする(そのくせ、黄鶴楼はこのブログでは紹介しないけど)。

 

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 <DATA>

辛亥革命武昌起义纪念馆

交通:漢口駅より411路または703路で武珞路閲馬場下車、徒歩4分(300m)。黄鶴楼より徒歩8分(630m)

時間:9:00-17:00(入場は16:00まで)。月曜休館

料金:無料

goo.gl

 

<今日の中国語>

免费(miǎn fèi)ミェンフェイ:タダ

身份证(shēn fèn zhèng)シェンフェンジェン:身分証明書

护照(hù zhào)フージャオ:パスポート

 

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