チェーン店だと侮るなかれ!杭州に行ったら外婆家でジューシーな茶香鶏を食すべし!
杭州料理に上海料理、それに蘇州料理といった江南料理はたいして味に違いがないと思っている。例えば、杭州料理の代表格といえば「東坡肉」(dōng pō ròu:トンポーロウ)で、これは日本でも有名だが、限りなく見た目が同じ(というより同じものとしか思えない)「紅焼肉」(hóng shāo ròu:ホンシャオロウ)はどこのレストランでも大抵食べられる。これは逆も然りで、「小籠包」(xiǎo lóng bāo:シャオロンバオ)は上海料理として有名だが、「湯包」(tāng bāo:タンバオ)ならやはりどこでも食べられる。小籠包に至っては、蒸籠(セイロ)を強調した名前が小籠包で、料理そのものを強調した名前が湯包(スープを包むの意味)。中身は全く同じものだ。
さて、杭州料理の名店といえば弧山公園碼頭の目の前にある、楼外楼(lóu wài lóu:ロウワイロウ)で、常に観光客でごった返していることで有名。名物の「叫花鶏」(jiào huā jī:ジャオファジー。こじき鶏といって、雛鳥を土に固めて焼く。土を叩いて割って取り出すのが趣向)は一度食べてみてもいいが、他の料理は正直、それほど美味いわけではない(これは楼外楼が悪いというよりも、江南料理そのものがそれほど美味くないから仕方ない)。では、どこがオススメかといえば、外婆家(wài pó jiā:ワイポージャー)と答えることにしている。
「なんだ、チェーン店ではないか!」と言われたら、「そうだけど」と開き直るしかないが(なんせ杭州だけでなく、中国全土にある)、列記とした杭州料理のお店である。なにがいいかといえば、江南料理なのに美味であり(一部、四川料理や海鮮もある)、しかもリーズナブルだ。なんせ麻婆豆腐はたったの3元(約50円!)なのだ。美味くて安いのだから、人気があって当たり前。杭州は6店舗あるが、どこも連日長蛇の列ができる。それでも並ぶ甲斐は間違いなくある(ちなみに僕の好きなチェーン店ベスト3は外婆家、辛香匯、龍記で不動。残り2つはいずれ紹介する)。
外婆家に行ったら絶対に頼みたいのが、茶香鶏(45元)だ。叫花鶏同様、雛鳥を蒸し焼きにしたもの。顔も足も一緒についてくるので、ちょっとグロテスクだが、肉汁滴るジューシーな味わい。一匹まるまると聞くと多いように感じるが、2〜3人でシェアすればあっという間になくなってしまう。ちなみに、茶香鶏というくらいだから、茶葉を入れて蒸し焼きする。肉の臭みを消し、柔らかくする効果があるそうだ。その昔、外婆家が全国展開する以前、茶香鶏はその名を「龍井茶香鶏」といった。そう龍井茶を使っていたのだ。全国展開することで、安価な茶葉に変えたのかもしれないが、密かに杭州の外婆家だけは今も龍井茶を使っていると勝手ににらんでいる。
チェーン店はメニューも写真入りだし、指差しで注文も可能。中国語がわからなくても臆せず入れるのがいい。杭州に行くなら、ぜひ外婆家に立ち寄ってほしい。
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外婆家猪爸杭州嘉里中心店
住所;杭州市延安路353号嘉里中心3F
交通:杭州駅より地下鉄1号線で鳳起路下車、徒歩6分
時間:10:00-14:00/16:30-21:30
<今日の中国語>
茶香鸡(chá xiāng jī)チャーシャンジー:茶風味のチキン
啤酒(pí jiǔ)ピージュー:ビール
冰的(bīng de)ビンダ:冷えているもの。ビールを注文するときにいう。言わないと冷えてないビールが出てくることがある。
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